正面門
武者小路千家の東京出張所は、江戸城を築いた太田道灌(おおたどうかん)ゆかりの地、東京都文京区千駄木三丁目(通称道灌山)にあり、愈好斎の代より東日本における流儀活動の拠点となっています。その前身は旧久米邸自楽庵(じらくあん)の一画に設置されたもので、久田宗全(ひさだそうぜん)好みの名席「半床庵(はんしょうあん)」や愈好斎好みの広間「雲龍軒(うんりゅうけん)」、平成十二年【2000】に新築された茶室棟があります。
平成十二年【2000】、これまでの稽古場が不徹斎の考案により全面改築され、地上三階、半地階の茶室棟が新しく研修道場として完成しました。主に茶道稽古の場として活用されるほか、茶会や講習会などの諸行事が開かれています。一階は広々とした立礼席、二階は利休居士を祀った六畳の祖堂と、十二畳台目下座床の広間があります。
- 新茶室棟二階 祖堂
- 新茶室棟二階 広間
- 新茶室棟一階 立礼席
半床庵は向板(むこういた)のある一畳二台目の小間です。久田宗全の好みになり、その次男久田宗也(そうや)(不及斎)によって江戸時代中期に建てられ、のちに現在の地に移築されました。台目向切り非勝手(ひがって)の点前座が茶室中央に設けられ、客はこの点前座を挟んで対座するので、別名「天(あま)の川(がわ)席」とも呼ばれています。点前座左は貴人座、右は相伴席という配置で、貴人座側に下座床と引き違い腰障子の貴人口、相伴席側に躙口があります。大きく湾曲した赤松皮付丸太の中柱に、造りつけの二重棚の下は竹簀の子が入っており、建水(けんすい)の役目を果たします。昭和三十九年【1964】、東京都の指定有形文化財に指定されています。
東京都重要文化財としての表示
- 半床庵外観
- 小間半床庵内部
- 半床庵の貴人口と躙口
半床庵に隣接する雲龍軒は、愈好斎によって昭和初期に創建されました。八畳の広間で、一間の上座床(じょうざどこ)と半間の琵琶床(びわどこ)が設けられ、炉は四畳半切り、石炉が据えられています。
雲龍軒外観
広間 雲龍軒
対象 | 小学3年生~中学3年生 |
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定員 | 30名程度 |
日時 | 土曜日・月2回(10:00~12:00) |
会場 | 官休庵 東京稽古場(文京区千駄木3-13-13) |
お申し込み・ お問い合わせ |
官休庵 東京支部 電話:03-3821-0620 |
- ※入門一日体験も行っております。
- ※いつからでも入れますので、お気軽にお問い合わせください。